2017年12月8日金曜日

【にわかAVマニアの要素】スピーカーのパラメータ (長文)

にわかAVマニアのひら的には、スピーカーの動作を数式で追ってみたいと思います.そうすればスピーカーのココロが分かるようになり、ひいてはAVマニアのココロの真髄に一歩近づけると期待するからです.
読み始めた最初の頃はスピーカーってさっぱりわからんかったです.メカ要素をLCRに置き換えるってのも最初は意味不明.弾性制御、抵抗制御、質量制御という用語も何それってもんでした.

参考にさしてもらったのは古い本.
  文献1     電子通信大学講座 9 電気音響振動学
  文献2     基礎 物理音響工学
熟読したのは文献1なんだけど、これにはちょくちょく誤植がある.文献2は図書館で借りました.どっちも一長一短あります.文献1の誤植が他の日本語の論文にまで伝染してたりするのには苦笑しました.

以下ではわたしが学んだことをレポします.等価回路のなりたちと、それを元にシミュレーションする辺りまでです.

なお、回路の知識が無い人にはチンプンカンプンだと思いますのでご注意のほど.


【スピーカーの等価回路】
スピーカーはエレキーメカ変換装置なので、エレキとメカという別世界の住人が同居しています.なのでエレキとメカは単位が全然アンマッチであり、どちらかに換算して統一しないと等価回路を描けません.そんなスピーカーの等価回路にはいくつかの表現形があります.
  等価回路1)メカパラメータをエレキパラメータに換算して表現
  等価回路2)エレキパラメータをメカパラメータに換算して表現
  等価回路3)エレキを無視して、メカパラメータだけを表現

スピーカーカタログに記載されているパラメータは専らメカパラです.したがって等価回路3がスピーカー業界の共通言語になっているように感じられます.(DC抵抗ぐらいは記載されとりますが)

スピーカーの諸特性を計算するにあたり、等価回路1が好ましい場面もあります.例えば効率計算がそれです.効率は、放射電力/アンプ出力で計算されますからエレキ換算するのが吉かと.

逆に使う場面がほとんどないのではと思うのは等価回路2ですかね.

スピーカーを理解するにあたって、123のどれが判りやすいかを考えると、やはり電気回路屋にはエレキ世界の等価回路1がいいだろうと思います.

等価回路1はこのようになります.実をいうとこの等価回路は嘘なんです.メカ→エレキ換算をサボって描いてあるので嘘なんです.とりあえず似非のまま先へ進みます.
等価回路にごちゃごちゃとLCRが配置されとりますが、ひとまずそいつらは無視して、回路で大切な電圧源+負荷抵抗+放射電力について語ります.

電圧源:  左端の交流電圧源Eはアンプです.出力インピー≒0と仮定しているので真空管アンプではなくトランジスタアンプである、という含意があります.
負荷抵抗:
スピーカーの物理には「負荷」という用語は出てこないみたいですが、代わりに「放射抵抗Rr」という用語が出てきます.要するにこれが負荷抵抗です.放射抵抗の意味は、コーンを速度Vで駆動するのに必要な力Fを表す係数で、F=V・Rr の関係があります.これは電気回路のE=I・Rの関係に相当します.
放射抵抗は、空気密度、音速、コーン径から算出されます.もしも重い空気だったらコーンが動きにくいだろうとか、もしもコーン径が大きかったらコーンが動きにくいだろう、などのココロの大部分は放射抵抗に織り込まれます.
放射電力:
放射抵抗Rrを負荷として、放射電力P=I・I・Rrとなります.電気回路ではPは熱になりますが、スピーカーのPはどこへ行ってしまうのか? それはコーンを速度Vで駆動するエネルギーになります.するとコーンに接した空気が速度Vで動かされます.これが音波エネルギーになります.

高効率なスピーカーは投入電力当たりの放射電力が大きいのですから、Rrが大きいスピーカーが優秀といえます.
ここに、スピーカーの事情が垣間見られます.小径コーンで空気を空振りする(=軽負荷)のがスピーカーの悩みの種であって、もっと空気に喰らいついて重負荷になりたいよぅという願いが漂います.その解の一つがホーンスピーカーだと思います.ホーンスピーカー内部の空気は根元~出口まで一蓮托生なので、根元の空気が重くなっていい感じなんでしょう、きっと.


【等価回路のLCR成分】
次は、等価回路のLCRの説明に移ります.ここからが本丸です.

LCR説明の準備のため、メカ→エレキ変換の5か条をまず述べます.天下り的で理解不能かもしれませんが、これは慣れるしかないかな.
1)コーン等の質量をLとみなす.質量が加速度の妨げとして作用するのと、Lが電流増加の妨げとして作用するのとを、アナロジーと捉える
2)エッジ等のバネ作用(コンプライアンス)をCとみなす.力で変形する作用と、Cの蓄電作用とを、アナロジーと捉える
3)ダンパーなどの機械ロスを、電気抵抗とみなす
4)コーン駆動力Fを電圧Vとみなす
5)コーン速度Vを電流Iとみなす

似非等価回路を再掲します.

5か条を念頭においてインピーダンス要素を説明します.
re:コイル抵抗          数Ωぐらいある
xe:コイルインダクタンス
      ()をつけてあるのは、ショートリングをつけると無視できるくらい小さくできるから
mc:コイル重量        数グラムぐらいある
      質量をLとみなすので、記号はコイルになっている
md:コーン重量       数グラム以上ある
Ma:負荷質量          空気のまとわりつき質量.10cmスピーカーだと0.4gぐらい.
Cm:エッジやダンパーのコンプライアンス        0.001 [m/N]とか.
      1N(≒100g)の力で1mm凹むような柔らかさということなのだろう.
      コンプライアンスをCとみなすので、記号はコンデンサになっている
rm:エッジやダンパーの機械抵抗
      ()をつけてあるのは、コイル抵抗の1/10ぐらいしかないため
Xr:放射リアクタンス   放射インピーダンスの虚数部分 (中高域ではほぼゼロ)
      虚数部分は放射電力に寄与しません.
Rr:放射抵抗             放射インピーダンスの実数部分   (中高域では数[Ns/m])

登場するのはこれで全部です.具体的な数値は後で考えます.


【メカ→エレキパラメータ変換】
上の等価回路は、エレキ要素とメカ要素がごちゃ混ぜになっています.エレキにグラムなんつう単位があるわけがありませんから、等価回路として似非なわけです.そこで、メカ→エレキへの換算方法をここで説明します.

スピーカーはエレキーメカ変換装置なので、エレキはエレキ、メカはメカと別世界に暮らしているわけでありますが、両者は電磁誘導によって縁結びされとるのもまた事実であります.(下図左)
そこでこの電磁誘導をご縁として、メカ世界に居るZmをエレキ世界のZmeに変換するのがここでの目的です.Zmをエレキ側に換算すると、EとIとZmeだけのシンプルな回路になります.(上図右)

<エレキ側>
①アンプ出力電圧をE[V] 
②I[A]の電流が回路を流れる
③メカから逆起電圧BlV[V]が戻ってきてEと拮抗していると考える
④BlVのBは磁束密度[T]、lはコイルの線長[m]、Vはコーンの速度[m/s]

<メカ側>
⑤駆動力F=BlI[N]
⑥メカインピーダンスZm[Ns/m]
⑦メカ速度V=F/Zm=BlI/Zm[m/s]

③より、E=BlV
両辺をIで割って、E/I=BlV/I
E/I=Zmeだから、Zme=BlV/I
⑦を代入して、Zme=Bl/I・BlI/Zm=(Bl)^2/Zm
つまり、Zm→Zmeの換算式は、


【エレキに換算した等価回路  →脱線して放射インピーダンスの件】
似非等価回路の無視しちゃって良い要素を消しちゃったのがこれ.ここでやりたいことは、ブルーで囲ったメカ定数を、式⑧を利用してエレキ側に換算することです.

なのですがその前に脱線して、XrとRrについて悩ましいハナシをします.XrとRrの正体が悩ましいんです.

導出経過はすっ飛ばしますが、放射インピーダンスをZr=Rr+jXrという複素数として、Zrはこのような式になります.(文献1は分母に誤植があるんで注意してくれ)
   a:   コーン半径
   Z0: 空気の固有インピーダンス   414[Ns/m]
   k:   波数
ところでこの式に出てくる J1()とK1()って何でしょうか?

J1()は、第1種ベッセル関数の1次です.回路屋ならばFM変調や導波管で出てくる特殊関数としてベッセル関数を耳にした経験があると思います.数式処理ソフトならどれでもベッセル関数は使えるようになっているでしょう.工具にもベッセルがあるけどあれとは何の関係もないと思う.

K1()はstruve関数といいます.初めて耳にする関数です.

わたしが使っている数式処理ソフトはMaximaです.Maximaにおける関数名は、
   J1()     bessel_j()
   K1()    struve_h()
となっています.
bessel_j()、struve_h()を使って、実数部分の1-J1(2ka)/kaと虚数部分のK1(2ka)/2kaを計算してみました.

↓まず実数部分です.横軸は周波数、縦軸はインピーダンスと思えばOKです.
ka>2の範囲では1に収束してゆきます.逆にka<2の低周波では放射抵抗Rrが急激にゼロに近づいてスカスカの空振りになる事を意味しています.また、ka>2の範囲の放射抵抗は周波数に依らずほぼ一定だという事を意味しています.ka>2の範囲がスピーカーの再生可能帯域になります.
↓次に虚数部分です.上で「虚数部分は放射電力に寄与しない」と書きましたけど、 周波数特性には影響すると思われるので完全に無視するわけにもいきますまい.
虚数部分の特性からすると、ka>2の範囲ではゼロに近いので無視していいだろうと分かります.また虚数部分がでしゃばるのはka≒1.5ぐらいの低周波領域のみだとも云えます.
というわけで、実数部分Rrと虚数部分Xrの周波数依存性がなんとなく分かったところで、これで等価回路を回路シミュレータに突っ込めるかというとちっともそうではありませんよね?
回路シミュレータを使うには、LCR定数を決め打ちする必要があります.ベッセル関数やストルーブ関数で定数設定のできる回路シミュレータというのをわたしは知りません.

だとすると、RrのJ1()やXrのK1()をどう扱ったらいいんだろう???

文献1ではこの悩みにどのようにアプローチしているかというと、、、なんか無体なやり方なんだよなぁ.つまりXrを単純に無視し、Rrを決め打ちしているんです.すなわちka>2の範囲の定数を採用して等価回路を考えているんです.
Xrは質量系かコンプライアンス系かを考えると、正実数だから質量系と考えられ、質量系パラメータの2トップはコーンmdとコイルmcが各々数グラムあるのに比較するとXrは小さい上に低域のピンポイントでpeakを打つだけなのでXrを無視しても影響は少ないと考えているのかもしれません.
また、Rrを決め打ちするということは、低域のスカスカの空振りを見て見ぬ振りにしておく意味がありそうです.

というわけでXrとRrの丸め方が分かったわけですので、納得いかない気持ちをグッと堪えて似非等価回路はXrを消去したこれになろうかと思います.


【エレキに換算した等価回路】
手順としては、まずブルー囲いの全部を合成インピーダンスZmにしてから、式⑧でZmeに変換します.実際にやってみると無様な結果になるんですがね.

ブルー囲いは、      Zm = Rr + jω(mc+md+Ma) +1/jωCm

⑧を利用してエレキ換算すると、
このままだとぐちゃぐちゃなので整理したのがこれ↓
えっ? 整理されてなくてかえってグチャグチャになってるって? それは否定できない.
しかしよ~く見るとこれはRCLのパラレル接続合成インピーダンスの形態になっている.分母中央の項がやや分かりにくいが、これは(mc+md+Ma)/Bl^2という定数のコンデンサに他なりません.したがって、エレキ側換算等価回路は下図のようになります.
シリーズ接続だったのがパラレル接続になってしまったり、LとCが入れ替わったりと、無様なことになってしまいましたが、式⑧でZmを分母に配置しちゃったのだから仕方なし.

ここで実際の数値を入れて回路SIMをやってみましょうか?
秋月で売られている8cmスピーカーをモデルにしてみます.
  re=7.4[Ω]           実測値
  B=1[T]               予想値
  l=4.4[m]             実測値
  mc+md=5.4[g]   実測値
  Ma=0.0004 d^3 [g]   dの単位はcmでd=5   ⇒Ma=0.05[g]      計算値
  Cm=0.001[m/N]    予想値
  Rr=3.14・コーン半径^2・z0=3.14・0.025^2・414=0.8[Ns/m]    計算値
これらを決めた上で、上記等価回路のエレキ換算CLRを計算してみましょう.
  C:Me=(mc+md+Ma)/Bl^2=(5.4e-3+0.05e-3)/4.4^2=2.8e-4=280[uF]
  L:Cme=Bl^2・Cm=4.4^2・0.001=19.4[mH]
  R:Rre=Bl^2/Rr=4.4^2/0.8=24.2[Ω]
したがって、エレキ換算等価回路はこうなります.ようやくここまで辿り着きました.
この等価回路において、V1から見たインピーダンス特性はこうなりました.
・まず共振周波数f0は68Hzと計算されました.ちなみにエレキ換算せずとも、メカパラメータからも同一の共振周波数が求まります.1/2π√(5.45e-3・0.001)=68[Hz]
・秋月電子の製品仕様によるとf0=90Hzと書かれています.たぶんわたしは質量を大きく見積もり過ぎなのだと思います.
・最大インピーダンスは約32Ωで、これは7.4+24.2Ωのことです.f0ではLCが並列共振してインピーダンス無限大になりますからこのようになります.
・それ以外ではLかCが低いインピーダンスをkeepするので、V1から見たらほぼ7.4Ωに見えています.


【弾性制御、抵抗制御、質量制御】
ここまで理解できると、当初はチンプンカンプンだった弾性制御、抵抗制御、質量制御の意味が分かるようになります.
抵抗制御:
共振周波数付近においては、LC並列共振回路はインピーダンスが理論上無限大になります.ということは、回路図からMe,Cmeを削除してしまっても構いません.totalインピーダンスを決定付けているのはRreである→抵抗制御、という連想になります.
弾性制御:
f0より低い周波数におけるインピーダンスは7.4Ωに収斂してゆきます.その時、回路図にあるCmeが低周波数ゆえに低インピーになっており、Cmeがtotalインピーダンスを決定付けています.Cmeの由来は何だったかを思い出してみると、(逆数になっちゃってるけど)コンプライアンスでした.コンプライアンスとは、エッジやダンパーの「弾性」のことでした.ゆえに弾性制御という連想になります.
質量制御:
f0より高周波側におけるインピーダンスは7.4Ωに収斂してゆきます.その時、回路図にあるMeが高周波数ゆえに低インピーになっており、Meがtotalインピーダンスを決定付けています.Meの由来は何だったかを思い出してみると、(逆数になっちゃってるけど)質量でした.つまりコーンやコイルの「重さ」のことでした.ゆえに質量制御という連想になります.
帯域別にはこんな分類となります.


【FOSTEX FF225Kのパラメータを解析してみる】
上で秋月のスピーカーのパラメータを使ってみました.ですがあれは破壊検査であって、巻き線長を知るためにバラして虫眼鏡で巻き数を数えたのでした.しかしお値段の高いスピーカーをバラすわけにはいきません.そこで、カタログSPECから各種パラメータを逆算する方法を知りたくなります.以下ではそれをやってみます.

FOSTEXのFF225Kのパラメータはネットにあります.20cmフルレンジスピーカーです.
クリックで拡大
このSPEC sheetから必要なパラメータを抽出したいのですが、T/Sパラメータというので記述されているため、少々厄介です.下表から出来る限り読み取ったり逆算してみましょう.
等価半径: a=84[mm]
等価質量: M=17.3[g]
これは何を含んでいるのだろう? mc+md+Maのことかと推測するんだが...各々を推測してみる.
・コーン重量mc    12.1[g]と予想
・コイル重量md    線径0.2mm,125ターン,コイル径3cmと仮定し銅の密度8.94[g/cm3]から3.3[g]と予想
・付加質量Ma      Ma=0.0004 d^3 [g]   dの単位はcmでd=16.8   ⇒Ma=1.9 [g]
この3つを足すと17.3gになる.コーン紙は12.1gなどと言わずにもっと軽くできると思うんだが、f0を低くするためにわざと重くしているのだろうか?
共振周波数: fs=f0=38[Hz]
直流抵抗: R=re=6.3[Ω]
銅の抵抗率 16.78 [nΩ·m] を元に、線径0.2mmとして線長を逆算するとl=11.8mになる.コイル径30mmとすると125ターンと計算される.ずいぶん巻いてるもんだな.
T/Sパラメータ: Qts=0.16、Qms=3.06、Qes=0.17
わたしはT/Sパラの扱いに慣れてないので、以下では逆算して元に戻します.
コンプライアンス: Cm=0.001 [m/N]
エッジやダンパーのバネ作用のこと.f0からコンプライアンスCmを逆算することができる.スピーカーの低域の共振周波数には等価質量MとコンプライアンスCmとで決まる次の関係がある.
等価質量Mは17.3gと分かっているのだから、これから逆算するとCm=0.001 [m/N]
Bl: 12.4 [T・m]
メカ-エレキ換算に必要な数値です.FE225KのSPEC sheetにはBLは書かれていないのですが、T/SパラメータのQesからBLを逆算できます.
磁束密度: B=1.05[T]
上でl=11.8mと予想しました.ゆえにB=12.4/11.8=1.05[T]と計算されます.
機械系ロス: rm=1.36 [Ns/m] 
エッジやダンパーの変形ロスだけでなく、空気の流通をわざと妨げてダンピングすることもあるらしい.こんなのどれだけあるのかなんか全然想像がつかないが、Qmsから逆算できます.
放射抵抗: Rr=9.2[Ns/m]
Rr=π・a^2・z0        aはコーン半径、z0は空気の固有インピー414[Ns/m3]
メカ換算total抵抗: rem+rm=25.8[Ns/m](BL)^2/re+rm=12.4^2/6.3+1.36=25.8[Ns/m]
あるいはQtsからも逆算できる.rm+re=25.9[Ns/m]

以上でFF225Kのメカパラメータを全て知れたので、エレキ換算等価回路を計算してみます.

計算結果をSPICEにインプットしたのがこれ.
V1から見たインピーダンスはこうなりました.

上の方の放射インピーダンスについて考えたところで、放射インピーは数式上はJ1()やK1()を含む周波数依存する値であるが、等価回路の取り扱いにおいては「Xrを単純に無視し、Rrを決め打ちしているけどそれでいいの?」というような事を書きました.
実際にFF225Kのメカパラメータはどうだったかというと、T/Sパラメータが周波数依存してませんから、決め打ち方式なんですなぁ.それでいいんだね、きっと.

ご注意:スピーカー単品ではコーンの裏表のMa,Rrを考慮して2Ma,2Rrとしなければなりませんが、上記ではエンクロージャ装備状態と仮定し2倍にはしませんでした.

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以上で、スピーカーの諸パラメータのココロを知ることができました.良いスピーカーを設計するための諸々のトレードオフも判った気がします.

この先にやりたいのはホーンスピーカーについてです.ホーン内部については波動方程式をごにょごにょと扱うらしいです.

今宵はここまでにしとうございます.

5 件のコメント:

  1. ソニーOB:佐藤2017年12月10日 0:00

    回路シミュレータはPSPICEかな?

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    1. LT-SPICEといいまして、LinearTecが出しているやつを使っています.
      制限がなくて便利なので末永く出し続けてほしいです.

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  2. いつもの通りすがりの人2017年12月18日 0:50

    あれ、コレLTSPICEの画面じゃね?と思ってたら、↑に書かれてました。

    自分も以前にこの手のことを調べてた(一応電気屋です)のですが、
    「バネ(=コイルに見える)」が「コンデンサ」です、の辺りで、
    ワケが分からなくなって挫折しました。

    ・・・時は流れて

    最近やたらとニュースとかで、「コンプライアンス」という単語が出てきますが
    (だいたい、企業の不祥事で偉いさんたちが「申し訳ありません」と、
    お辞儀をしてる場面の時に出てくる)、何故かそれを思い出して、
    頭の中で、

    「バネ仕掛けの人形が、勝手にお辞儀をしてるイメージ」

    が沸いてきて、笑いを抑えるのに苦労してます・・・
    (まぁ、元々同じ単語(綴りも同じ)だし、間違ってないけど)

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    1. コンプライアンスってのは電気屋にはさっぱり縁の無い用語ですね.メカ屋の用語らしく、わたしとしては柔らかさのことかと思っているんですが、ビジネス屋的には法令順守のことだったりするらしく、ならば日本語でお願いしたいです.

      「お辞儀をしてるイメージ」というのは、もしかしたら英語の語源そのものかもしれませんねぇ.現代用語の基礎知識に「法令にアタマを抑えられてひぃぃと言ってる様」などと書かれていてほしい.

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  3. すんちゃん2018年2月24日 12:06

    http://www1.bbiq.jp/sirasaka/close-vent.htmlを使ってみてもらえませんか?

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